ハロー! サバンナRX-7(SA22C) 54年式 

2コ上の兄貴が車を買った。

しかも自分の稼ぎで。

マツダに就職した友人を経由するという大人っぽいことをしたらしい。

小銭じゃ買えないものを買う。

税金を払う。

保険に入る。

車検を受ける。

一体いくらかかるんだ?車を持つってすごい事なんだな!って思ったっけ。

今までいつも隣にいたし、一緒に馬鹿なことやって怒られたりした兄貴が急に大人に変わった瞬間だった。

いつ納車?

まるで自分が買ったみたいに楽しみで、納車日までの数日間、ワクワクフワフワしちゃってて。

あと何日?

地に足がつかないってあーいうのだよね。まじで指折り数えて車が来るのを待ってたよ。

目次

スーパーカーがやってきた!

低い車高。

長いフロントノーズ。

リトラクタブルヘッドライト。

か、かっこいい。。。

運転席に座る。

レッドゾーンが7000回転からのタコメーターはインストルメントパネルの中心に配置されていた。

そして、5速MTのトランスミッション。

イグニッションスイッチをひねると、回り出すロータリーエンジンの滑らかな鼓動に衝撃!

ロータリーエンジンの走りってアクセルを踏んでいくとモーターの様にどこまでも回り続けるエンジンなんだよね。

車体が軽いことも手伝って自由自在にクルマが動く。

やはりこれは紛れもないスーパーカー!

ちなみに。

これ今探してみたら(2022年4月現在)300万前後!!

高いけれど買えない値段ではない。

駐車場の確保を考えてみよう!

昭和60年ごろの中古車レベルって?

ところで、当時中古車って言ったらほんと古いし使用済感あったんだよね。シートとか、足元の絨毯とか。

コーヒーのしみとか平気であるしさ。

中古車のタバコの匂いが嫌いだったけど、新車の匂いにも酔うという。めんどくさかった自分。

最近ああいう新車独特の匂いや中古車の煙草のにおいを感じさせない現代技術はすごい!

今の中古車は清潔感が半端ない

シートも新しくなってたりする。

匂いもしっかり消されているし、最近の中古車のレベルには脱帽だ。

18歳で車の虜に。

兄貴がクルマを置いて仕事に出かけた時、運転するのが楽しみだった。

もちろんガソリンが減ってたり、オドメーターの距離が増えてたのも気付いてたんだろうけど、弟に優しかった兄貴。

免許をとったオレに車を貸してくれたこと、忘れられない。

兄貴、今更だけどありがとう!

・・・・という気持ちでいっぱい。


そんな感じで。

兄貴のセブンと親父ボルボで楽しく過ごした学生時代。

自分の車も欲しかったけど正直不自由しなかった。

浪人生だったし、仕方ないなって思ってた。

この頃遊びでバイクのレースも出てたからお金に余裕なんてなかったし。

税金、車検、保険料。

身内の負担で車に乗らせてもらってたことの有難さ。

この歳になって身にしみてる。

出世払いの時が来た!50代、さぁ、恩返しを始めよう♪

初のkurumakuru!! と 今日の四字熟語

兄貴が車を買い替えるという。

新しい車はボルボ740セダン。

え・・・セブンはどうするの??

そっちの方が気になった。

親父のボルボも好きだったけど、セブンが好きで仕方なかった。

今度のボルボの下取りに出せば幾らかにはなるだろう。

その価格オレが払おう!と思った。でもそんなお金はない。

バイト代はバイクのレースに消え、小遣いはガソリン代に消えていく。

目の前が真っ暗になった。

その時、兄貴は軽く言った。

下取り価格安いんだ。セブン、ジロウにあげるよ。

え!マジすか

狂喜乱舞ってこのことだよね。

今日の四字熟語「狂喜乱舞」

狂喜乱舞とは?…思わず小躍りするほど大いに喜ぶこと。狂おしいほど喜び入り乱れて躍ること。

車が来るときってこんな感じ!四字熟語って一言で伝わる!

嬉しいね~!!

兄貴、ほんとにありがとう!

お下がり万歳!次男最高!←3人兄弟真ん中思考・・・?

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マジ画像悪くてすみません。。

これも昔のアルバムからやっと見つけた1枚です。

自分の車になってから、峠に通うようになった。

そして、行けば行くほどいじりたくなった。

よりカッコよく、

より速く。

車のために汗水垂らして働いた。

そして改造していった。

改造記録一覧

4点式シートベルト

追加三連(油圧、油温、水温)メーター

強化サス

強化ショック

タコ足

マフラー

スポーツLSD

変えたら速攻、峠へゴー!

あれ?と思ったらまたイジる。

朝早くからまた峠!いや、夜でも峠峠峠・・・・・^^;

そして、次の改造を計画するのも楽しかった。

車を存分にイジり倒す。

思えばこの頃が最高だった。

少し稼いではイジる、その繰り返しが至福だった。

これ、子供時代(18歳以上結婚するまで)くらい時間的に余裕がないとできないです。やれるときに存分にやりきることをオススメするよ!

改造最高!からのエンジンブロー、まさに暗転。

しかし。

幸せな日々は長くなく、とうとうエンジンブローした。

距離も走ってる中古車をイジりまくるわ、走りまくるわ。

そりゃ壊れるっしょ。当時の自分に伝えたい。

もっと大事にしてやって!

バイトの掛け持ちしかないか?親に小遣いを上げてもらうか?

ちなみに浪人中、立場的に言いづらい。

肌で感じる絶望の裏で諦め切れないオレの修理計画は!

車の維持って大変だけど調べたりいじったりする行動をしてみると全てがうまくいくんだ。

この時はまだ気づいていないんだけれど。

さて、この事態、どうする!?


初代マイカーの初トラブル。

まさかまさかのエンジンブロー(涙)

お金はもう無い!

修理計画思案すること1ヶ月。

どうしよっかなぁ。これ以上バイトも増やせないし。

仕方ないからバイクで遊んでいるしかないか・・・。

そんな時ふと通りがかりの解体屋さんが目に入った。

・・・・もしかして中古エンジンあったりして。いや、まさかな?

考えるのが早かったか動くのが早かったか?わからないくらい速攻で

Uターン!

解体屋さんの事務所は営業しててすぐに答えが出ることになる。

ロータリーエンジンありますか?

車を直したい!でもお金が無い時!まずは解体屋さんに行ってみよう!!

オレのセブンのエンジンは12Aというものだった。

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          引用 マツダオフィシャルページより

同じのがあれば。

藁にもすがる思いで尋ねてみた。

13Bならあるよ!!

13B!

なんだ、13Bか。。。

12Aなんだよ、欲しいのは・・・。

諦めかけたその時に気づいた!これは使える!って。

しかもこれって最強のパワーアップだったはず!

RX-7の改造について、雑誌を買っては調べてた。

そこに書いてあったはず。

12Aのエンジンを13Bに載せ換える。

排気量の大きい13Bは手っ取り早い定番のパワーアップ方法だって

やってみたいって思ってたじゃん!オレ!

てか、現実と知識リンクさせとけよ、自分・・・。

想定外のことはピンとこないものなんだ。

この時つくづく感じたこと。

解体屋さんで買ってエンジン載せ替えたら、工具をプラスで購入しても新品の半額以下でおさまった!

それ、動きます???

解体する直前まで動いていたエンジンだ、動くはずだよ。補償はできないけど3万でどうだい?

買います!買います!それください!!!

部品に手間賃、数十万。

覚悟していたその金額。

3万で済んだ!

車好きみんなへの教訓!

壊れたらまず行こう!

諦めるな、全国の解体屋さんに部品があるかもしれないよ!

自力でエンジン載せ替えてみよー!

バイクの改造もマメにやってたし、臆せずやった。

よし、今度は車のエンジン載せ替えもやってみよう!

見るだけでも楽しかった改造雑誌はその日から教科書になった。

バイク置き場が作業場だ。

まずはチェーンブロック、そしてジャッキ、工具もまだまだ足りないゾっと。

憂鬱でしか無かった出費は宝物の買い出しに変わった。

やっぱ、ピンチってチャンスなんだな。

そこから数日。

エンジン載せ替え完了!

思ってたよりスムーズにできた。すごいな、オレ。自画自賛。

エンジン点火、その儀式

ど緊張のキーを捻る瞬間。

それは今でも記憶に残ってる。

でも、あっさり目覚めてくれた新しいエンジン!

アクセルを吹かしてみる。

Guooooooooooooon!

滑らかに力強く。

変わった!!

そのまま近くを流してみる。

速っ!

力強さが数段増した。感覚で言うと車体が軽くなったみたいな。

このまま峠に行きたいなとは思ったんだけれども、そこはグッと我慢して。

早々に試乗を切り上げて帰宅。

ボンネットを開けて細部までチェック。

この一手間が大事なんだ。

よしっ!ノープロブレム♪

はやる気持ちを押し殺し、土曜の夜まで待ったよね。

やっぱり最高!峠とセブンは最強の相性。

速い!

運転が超楽しい!

ど素人でも本気出したら車のエンジン載せ替えできた!

本気のチャレンジで結果を出す。

これは何にも代えがたいいい経験だったと思う。

人生はこれの繰り返しだ。

旧車の値段が上がっているよね。

部品が無くて困ってる人もいると思う。

諦めないで解体屋さんを回ってほしい。

昔ながらの修理屋さんを回ってほしい。

大好きな愛車を諦めないでほしい。

それが今のオレの気持ち。

またね!

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この記事を書いた人

手取り17万のサラリーマンがフェラーリオーナーになっちゃった。
自他共に認める車大好き人間。

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